今日の麻酔科の流れとして、心臓麻酔を麻酔科のsubspecialityとして確立しようとする流れがあります。しかしながら、多くの病院は心臓外科症例に恵まれなかったり、症例数があったとしても上の先生が主に担当するため研修医以降、心臓麻酔を独り立ちするまでに至らない、というのが現状です。
当病院では、年間400例の開心術があり症例数には恵まれています。また、麻酔科と循環器内科、心臓外科、超音波技師、ME部の協力体制がしっかりしており、術中(麻酔)は勿論ですが、術前(経胸壁エコー・初期治療)、術後(ICU管理・補助循環管理)にわたり循環器治療に関するあらゆることが習得できます。
・心臓外科との合同カンファレンス・抄読会
・超音波技師も含めた心エコーの勉強会
・麻酔科での術前・術後症例検討会
・論文掲載や学会発表など
整形外科症例は若年から高齢者、リスクの低い症例から高い症例(透析患者・心疾患患者など)までさまざまであり、脊椎麻酔・硬膜外麻酔などはもちろん、基本的な麻酔手技においては習得が可能です。
外科症例はヘルニア・虫垂炎・腸切除術の他、分離肺換気を必要とする肺部分切除や、出血量の比較的多い肝切除術などまであり、術中呼吸・循環管理を習得できます。
また、麻酔科に欠かせないdifficult airwayに対する気道確保の技術(ファイバー挿管・ファストラック等)も習得できます。
小児・産婦人科症例においては当院では扱っていないため、希望の場合は症例の多い専門機関、指導施設に協力を依頼する予定です。
私は学生時代、オペ室で見た「チーム(心臓外科・麻酔科・ME・Ns)で行う心臓外科治療」に憧れ、心臓外科に入局しました。研修終了後、術中・術後管理に興味を持ち麻酔科に転向、現在に至ります。幸運にも数々の施設で心臓麻酔に携わってきましたが、「チーム医療」と言いながらも実際は「心臓外科は心臓外科、麻酔科は麻酔科、ME部はME部」となりがちなことが多かったように思います。しかし、当院では麻酔科が科の垣根を越えて治療に参加することは勿論、日頃から意見を気楽に交換し合える環境です。チーム内の通気性という点ではこの病院に勝る施設はないと考えています。
また、心臓外科症例が豊富なので若手同士で症例を取り合う心配もありません。
人員構成においても当院は麻酔科だけでなく、他科もどこかの大学、学閥で固まっているわけでもありません。出身大学、出身医局に関わらず安心して研修していただけます。他科も若手が多く、病院全体で若手の成長をサポートする体制をとっています。
心臓麻酔に興味のある方、是非一度、見学にいらしてください。
麻酔科医長 西田有里
| 症例内訳(2007年度) |
(麻酔科管理症例) |
| 心臓外科 |
450例 |
| 外科 |
200例 |
| 整形外科 |
230例 |

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